即時負荷(イミディエートローディング)とは、インプラントを埋め入れる手術をしたその日のうちに、
仮歯や被せ物を装着するインプラント治療法の一つです。
検診の数日間でインプラントに上部構造を作成し、インプラント体を固定することにより、
患者さんの通院回数や負担を減らし、早期の機能的咬合が可能です。
一般にリスクが高いと言われる高齢者ほど、即時負荷は有効だと実感します。
なぜなら、手術当日に仮歯を入れない従来の方法の場合は、
インプラント手術の傷がある上に入れ歯を乗せなければならないので、感染症にかかるリスクも高く、
充分に食事が出来ない不自由な状態が数カ月続きます。
老齢では、この不自由な時間は、負担として重くのしかかります。
当医院では、従来の即時負荷から日本人の顎骨に合わせたオリジナルの術式で即時負荷治療を行なっています。
それは、骨質の悪い臼歯部にもインプラントを埋入し、
骨質のよい前歯部に埋入したインプラントと早期連結させ、
上部構造も審美性の高いブリッジタイプを作成するものです。
当医院が誇る、複数の優秀な歯科技工士が、
手術確定から3日間(72時間)集中的にインプラントのパーツを製作することで、短期間で高精度の補綴物を作成し、
インプラント体の連結を行って、早期の咬合負荷をかけることが可能となりました。
その技術的な詳細は企業秘密ですが、結果は多くの実績・治療症例が雄弁に語っていると思います。
50代 女性
使用技術:ソケットリフト GBR
オールセラミック
ホワイトニング
インプラントの成功率(骨の定着率)は約98%です
骨に定着しなかった場合は 再手術は可能です
糖尿病 喫煙者 骨粗鬆症は
リスクが上がると言われています
相談料 | 3,200円 |
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CT撮影 | 無料 |
インプラント治療費 上部構造・補綴物(人工歯)込み | 220,000円/本 標準の補綴物:オールセラミック |
各治療工程費 | 3,000円~10,000円/工程 |
1次オペ時 2次オペ時 計2工程分 各工程費用を頂きます
即時負荷 | 加算なし |
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無歯顎の場合 | 無歯顎加算 300,000円 |
(上下顎の場合 計600,000円)
上顎や臼歯側など、口腔内の状態により即時負荷を選択できることがあります。まずは当医院までご相談ください。
1日で仮歯まで入れることで、患者さん負担を少なくする 即時負荷の術式ですが、これはかなり骨量の多い方だけに 有効な技術です。いかに鉄骨支柱を少なくして、 地盤の弱い部分(顎骨)に負担をかけないように家を建てるか」、 そんな発想から生まれている技術です。
オールオン4は、ポルトガルのパウロ・マローが開発した技術です。 片顎で14本の歯がない無歯顎の方の場合、インプラントを10~14本 埋め込む手術が一般的でしたが、 日常生活に必要な片顎12本の人工歯を 支えるために必要なインプラントは、 4本にできることがわかったのです。
つまり必要最少本数の4本で、上または下の歯をすべて支える――これが、オールオン4の考え方です。
西洋人と東洋人では骨量に違いがあり、「下顎ならば下歯槽神経」「上顎には上顎洞」という解剖学的制約があるため、
理想の場所にインプラントが埋入できない場合があります。
ならば、「下歯槽神経のない第一小臼歯より、前方に4本の長いインプラントを埋入したなら、
早期に負荷をかけても、微小動揺をおこさずインプラントは骨と結合にいたる。」
というのが、このオールオン4の術式です。
特筆すべきは、最後方のインプラントは傾けて埋入することで、
少しでも骨に荷重がかかる部分を後ろにかける様に配慮しているところです。
4本のインプラントの頚部(歯冠の付け根)を結ぶ線は、ある程度の面積を有するため、
平行四辺形を形成するように配置して、咬合力を分散することがこの技術の要です。
インプラントは、頚部にほとんどの力がかかる。と言われています。オールオン4は、 神経を避けるように最も後方のインプラントを傾けて埋入することにより、 臼歯にかかる咬合力を分散しています。しかし、下図の建築物のイラストの様に物理学的な不安定さがあります。
インプラント頚部を線で結んだ平行四辺形は、そこそこに面積を有しますが、 インプラントにかかる「てこの力」が、図のようになります。オールオン4は、このような不安定状態を受け入れる術式なのです。
ところが、東洋人のほとんどが骨量が少ないため上図のようになります。 こうなると、傾斜してインプラントを埋入するメリットは、ほとんど無くなります。 インプラントの頚部を結んだ平行四辺形の面積は著しく 小さくなってしまいます。建築物で言えば、下右図のように、更に不安定な設計となります。
骨量の少ないケースでは、たとえ最も後方のインプラントを 垂直に埋入しても、物理学的要因は同じのため、リスクも同じなのです。
補綴上、不便が多い傾斜埋入を避けて、「4本のインプラントで支える 即時負荷の人工歯は小臼歯まで」 とします。同時に、神経に至らない 長さのインプラントを埋入します。
2~3カ月後に最後方のインプラントにも負荷をかけます。
この時、6本のインプラント頚部を結んだ多角形は広い面積を有し、 咬合歯負担は物理学的に安定していることがわかります。
建築物で言えば、建物の4隅に柱を持つ、磐石の設計に似ています。また、インプラントを傾斜埋入しないため、人工歯の立ち上がりも自然です。
骨がやせて、下歯槽神経の上方に骨が無い場合、インプラントの傾斜埋入によって咬合力を分散させることができません。
そして、ほとんどの日本人の無歯顎は、骨がやせています。事実、インプラントを強く望まれている方は、
骨がやせて入れ歯が安定しないから、インプラントを選択しているのです。
また、日本人は骨密度も低く、とくに骨質の悪い上顎では、
良好なインプラントの初期固定を得られない状態がほとんどです。
逆に骨量が十分にあれば、下歯槽神経の上方にインプラントを入れられます。
実際、傾斜埋入をすると自然な美しさを持つ人工歯は作成しにくく、
オールオン4では現実としてほとんどのケースで、有床型の入れ歯が固定されているのです。
当医院オリジナルの即時負荷は、インプラントの傾斜埋入を避けて、4本のインプラントで支える即時負荷の人工歯は小臼歯までにし、同時に、神経に至らない長さのインプラントを埋入します。
2~3カ月後に最後方のインプラントにも負荷をかけることで、盤石の設計で治療を行うことで、歯肉から歯が自然に立ち上がります。
写真のように、従来の有床型総入れ歯をネジで固定したものが、オールオン4の標準術式です。
よく見ると限りなく昔ながらの入れ歯に近い形状で、食べ物が床下部にはさまりやすいのです。そのような形状のため清掃性も悪いく、14歯ではなく10~12歯の人工歯を支えることは避けている場合が多いのです。(つまり、本来咬合の大部分を負担すべき大臼歯は大部分無いのです)
オールオン4は、すこし辛辣な言葉で表現すれば、「どこまで鉄骨を少なくして建物は建てられるか?」そういう発想です。
悲しく、愚かな事に、患者さんばかりでなく、その術者である歯科医師の中でも、All On 4=即時負荷となりつつあるのが現実です。
欧米の技術を、その真意を理解することなく、思考停止の状態で模倣することは、実に危険です。
人によっては、歯ぎしりや食いしばりのある人もいらっしゃり、やたら咬む力の強い人もいるのです。
晴れの日ばかりではなく台風もくるし、地震だってくるのです。
4本の橋げたの1本が壊れたら、他の3本も崩壊するのは、神戸の地震でみなさんも理解できたはずです。
支台が1本、直線的に並んだ阪神高速道路は、地震で倒壊しました。
国家プロジェクトと言える明石大橋は、並列した2本ずつの支柱が並び、盤石の支台設計がなされています。
これが、ほとんどの日本人に合った、即時負荷だと私は考えるのです。
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